抄録
近年,特許出願が重要な研究活動のひとつとして考えられるようになってきた今日,大学研究者自身が関連論文とあわせて関連特許について情報を検索したり,特許を出願したりするという機会が増えている。2007年5月に政府の知的財産戦略本部が発表した「知的財産権推進計画2007」においても,大学研究における特許情報の重要性が謳われており,大学研究者の利用を想定した特許・論文情報統合検索システムの整備がこの計画のひとつに挙げられていることから,この傾向は今後さらに強まっていくと思われる。そこで本稿では,特許と論文を対象にした検索や技術動向分析に関する諸研究を概観し,関連システムやサービスを紹介する。