2007 年 57 巻 11 号 p. 531-535
立法府のなかに設置されるという国立図書館の姿としては少数派に属しながらも,'著作権登録制度'(copyright deposit system)をも活用しつつ,世界最大の国立図書館として国内外に君臨しているアメリカ連邦議会図書館の'戦略'を同図書館が公表している「戦略計画2004-2008」と連邦議会上下両院議長に提出された「議会図書館長年次報告」2005会計年度版を手がかりとして紹介し,論じる。同図書館は,戦略構想局(Office of Strategic Initiatives)を中心として既存資料のデジタル化とデジタルコンテンツのインターネット上での公開を強力に推進しており,国内外に開かれたサイバー・(インター)ナショナル・ライブラリーの実現を目指している。