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「Historical GISの地平」シンポジウムから(<特集>歴史地理情報システムの活用)
川口 洋
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2009 年 59 巻 11 号 p. 545-550

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抄録

人文地理学会・歴史地理研究部会と情報処理学会・人文科学とコンピュータ研究会は,デジタル地名辞書,時空間分析システム,古地図の蓄積・分析,歴史地理(人口),歴史地理(集落)の5セッションからなる「Historical GISの地平」シンポジウムを帝塚山大学で共催した。HGISが歴史地理学に必要な研究法として浸透するには,次の4点が最重要とみられる。(1)HGISを用いて,新たな地域像,民衆像,歴史像を提案する。(2)HGISを用いて,魅力ある研究成果を蓄積・公開・発信する。(3)web環境に対応する時空間分析が可能な4DGISアーキテクチャーを開発する。(4)アドレス・マッチング機能を持つデジタル地名辞書を構築する。この4点について研究開発をすすめるには,研究分野の枠を超えた協業(コラボレーション)を図ることが求められる。

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