2009 年 59 巻 11 号 p. 557-562
カリフォルニア大学バークリー校東アジア図書館で行なわれている日本の古地図のデジタル化プロジェクトは同図書館のサイトで一般公開されており,古地図に新たなパースペクティブを与えるものとして,いま世界的な注目を集めている。このサイトの画像は単なるイメージの表示に留まらず,同時に提供されているツールを用いてより有効に地図を活用できるよう配慮されている。またGoogle Earthと古地図との重ね合わせもプロジェクトの一部として進行中である。本稿ではそのプロジェクトの内容,使用しているソフトウエアの利用法,デジタル化を行なうことの意義,影響,そして新たに起きた問題点などについて説明する。