2014 年 64 巻 10 号 p. 388-394
公共図書館は人びとの知識や情報を伝達する機能として,コミュニティとの関わりにおいて発展してきた。典型としての英国公共図書館の歴史を,「市民的」図書館の成立から今日の「コミュニティ図書館」に至るまで概観してみると,政策的課題や情報技術などそのときどきのコミュニティ状況によって,公共図書館に求められる働きが変化してきたことが確認される。その上で,現代期待されているソーシャル・キャピタルとクリエイティブ・キャピタルを基盤とする図書館を紹介する。また,「マイクロ・ライブラリー」へのコメントを最後に加えた。