教育施設における色彩計画の2事例を挙げ,コンセプト,内容,効果を詳述した。1件目は筑波大学の築40年,約4000戸の学生宿舎を毎年数棟ずつ改修した事例,および福利厚生施設の改修の事例である。建物の形状を利用してアクセント色を用いたり,隣接する棟に共通するベース色を用いたり工夫をした。2件目は茨城県立土浦第三高等学校で,築40年を経て改築した事例である。外部にはあまり使われない色をアクセント色に使い独自色を高めたり,特別教室の各室のイメージカラーによるアクセント色を内部色彩に用いたりした。これらの色彩計画の結果,学生や生徒によい影響が見られるなどの効果が得られたことに言及した。