2021 年 71 巻 6 号 p. 258-262
バイオインフォマティクスやマテリアルズインフォマティクスといった「X-インフォマティクス」分野および計算化学や計算物理学といった「計算-X」分野が,人工知能(AI)技術の応用により発展してきた。また,AI技術の普及により,インフォマティクスにおける計算科学や,計算科学におけるインフォマティクスというように,分野の垣根を超えた取組みが増えてきた。本稿では,ともに「自然科学×情報科学」の枠組みの中にあるこれらの分野について概念を記述すると共に,関係性を整理する。また,それぞれの分野においてAI技術がどのように応用され,発展しているのか,従来の統計手法との比較も交えて議論する。