抄録
硬質な基盤岩が未固結堆積物からなる大阪層群に衝上する山地-平地境界逆断層は連続的に地すべり変動に移り変わる傾向がある。断層下盤の大阪層群の未固結堆積物は断層面に沿ってドラッグ褶曲を形成して短縮する。境界逆断層は大阪層群の短縮に因って低角度になり, 続いて断層上盤の基盤岩は山腹斜面に沿って重力的にクリープする。断層下盤の短縮は, 大阪層群のMa0~Ma2層準の海成粘土層中に層状破砕帯を形成する。層状破砕帯に沿う上盤のテクトニックな運動方向は谷側への重力性のすべり方向と一致しているので, テクトニックな運動から重力性の運動への転換は容易に引き起こされる。