日本地すべり学会誌
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論文
亜熱帯湿潤地形の発達と地すべり -沖縄島, 島尻層群地域-
中村 真也佐々木 慶三木村 匠宜保 清一
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2012 年 49 巻 5 号 p. 237-250

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抄録
亜熱帯湿潤気候下の沖縄島中南部地域において, 地形特性, 地形変遷および地すべりについて調査を行い, 本地域での地すべり抽出手法を確立することを目的として, 地すべりの発生機構について論じた。亜熱帯湿潤気候下の島尻層群分布域では, 地すべり地形と類似する非地すべり地形が混在し, 写真や地形図による判読では地すべりを誤読することがある。誤読を避けるためには, 地すべり地形および半円状谷頭地形の形成機構の理解と基盤岩についての現地調査が重要となる。段丘由来の階段状地形では, 急斜面部で崩壊性地すべり, 緩斜面部で崩積土地すべりが発生するが, これらの規模は相対的に小さい。渓流の侵食等によって, 段丘地形が失われて形成される長大斜面では, 規模の大きな初生型泥岩地すべりが発生する。中南部東域の南地区のメサ状斜面では, 新里層下部層が侵食や地すべりの抵抗体となり, 中腹付近に急崖が形成される。急崖が崩壊等で失われ, 上部斜面に新規の侵食が及んでいる箇所において, 初生型泥岩地すべり発生の危険度が高くなる。
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© 2012 公益社団法人 日本地すべり学会
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