日本地すべり学会誌
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研究ノート
地震加速度波の卓越周期と地盤のS波速度構造が地すべり斜面の歪発生に及ぼす影響
柴崎 宣之石井 靖雄三輪 賢志
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2019 年 56 巻 1 号 p. 8-15

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抄録

 地震加速度波の最大加速度や卓越周期, 地盤の物性などが地すべりの発生に及ぼす影響を検討するため, 地震発生時に比較的小さな変動が認められた新潟県柳原地すべりを対象に, 一次元地震動応答解析を実施した。最大加速度・卓越周期の異なる複数の地震加速度波形を用いて解析を実施した結果, 地震加速度波の卓越周期と地盤の固有周期が地すべり斜面での歪の発生に影響を及ぼすことが明らかとなった。また, 調査斜面では, 地盤のS波速度構造も地震発生時の歪発生に影響を与えることも明らかとなった。さらに, パイプ歪計の歪増加量が最も大きな値を示した深度と解析による最大せん断歪発生深度は, 調和する結果を示した。これらより, 地盤のS波速度構造等の調査結果にもとづく一次元地震動応答解析は, 地震発生時の地すべり斜面における歪発生深度の事前評価に活用できる可能性が示された。

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© 2019 公益社団法人 日本地すべり学会
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