日本地すべり学会誌
Online ISSN : 1882-0034
Print ISSN : 1348-3986
ISSN-L : 1348-3986
研究ノート
KiK-netの地表/地中フーリエスペクトル比からみた山地斜面の地震波増幅特性
―地震地すべりに影響する揺れやすさの基礎研究―
飯田 智之川邉 洋陳 麒文山田 隆二佐藤 昌人
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 60 巻 2 号 p. 62-71

詳細
抄録

 山地斜面等のKiK-netで観測された多数の地震について, 加速度振幅のフーリエスペクトルに関する地表と地中のスペクトル比 (SR) を求め, 周波数ごとの平均を平均スペクトル比 (ASR) とした。さらに, 周期0.1~0.5秒間の平均値を平均スペクトル比強度 (ASRI) とし, 地震動増幅の指標とした。ASRIと地盤指標としての30m深平均S波速度 (AVS30) との間に明瞭な負の相関がみられ, 近似的には山地においても地震動増幅の指標としてAVS30が適用できることが推定された。一方, ASRIと地形指標の曲率との間には, 弱い正の相関がみられた。また山地斜面の地形の影響が示唆されるケースもあった。しかし, ASRが山地斜面以外と大差ない山地斜面が多数存在することから, 山地斜面の揺れやすさは限定的であることが推定された。

著者関連情報
© 2023 公益社団法人 日本地すべり学会
前の記事 次の記事
feedback
Top