抄録
昭和44-46年の3カ年間の急傾斜地の崩壊のうち, 被害を伴ったもの, 40道府県, 201個所の例について崩壊の特徴を調べた。崩壊の形態は表土の滑落が約半数を占め, その厚さは平均2m程度であり, 次いで強風化岩の滑落, 崩積土の滑落が続く。規模も地すべりに比べて小さく, 崩壊の高さは10-19mのものが最も多く, 次いで10m以下のもので, 平均は19.4mである。崩壊の幅は, 14-19mのものが半数近くをしめ, 次いで10m以下のものが多く, この両者で約74%を占める。崩壊の誘因はほとんどが降雨によるものであり, 連続雨量100m, 24時間雨量20mmが一応の危険の目安となる。崩土の到達距離の資料より, 崩壊の高さの2倍以内の距離にある人家は被災のおそれがあると考えねばならない。