日本下肢救済・足病学会誌
Online ISSN : 2187-1957
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原著
足関節背屈可動域測定方法における妥当性の検討
渡部 祥輝河辺 信秀
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2019 年 11 巻 3 号 p. 133-139

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抄録
【背景/目的】足関節背屈可動域(DFROM)制限は糖尿病足病変の発症に関連するため,測定には正確性が求められる.本研究では3つの異なるDFROM測定方法の妥当性を検討した.【方法】対象は健常成人16名とし,評価者は経験年数の異なる理学療法士3名とした.評価者はゴニオメータを用いた方法,デジタル傾斜計を用いて加える力を一定にした方法(CM法),荷重下のランジ肢位での方法(ランジ法)で対象の最大DFROMを測定した.各測定と同時に三次元動作解析装置にて計測した結果を基準とし,3つの測定方法の基準関連妥当性を検討した.【結果】ゴニオメータ法では経験年数が長い評価者でのみ高い妥当性を示し,CM法,ランジ法ではすべての評価者で高い妥当性を示した.【結論】CM法,ランジ法では評価者の経験年数にかかわらず正確にDFROMを測定することができることが示された.臨床でのDFROM測定方法はCM法やランジ法が推奨される.
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