2019 年 27 巻 1 号 p. 109-124
本研究の目的は,本社による業績管理システム(Parent-Performance Management Systems;以下,本社PMSと略)の設計面と運用面の両側面から,在外子会社における意思決定に対する本社PMSの影響メカニズムを解明することである.在日子会社トップ・マネジメントを対象とした質問票調査から収集したデータ(有効回答数,234社,13.3%)をもとに分析を行った.その結果,設計面の特性として「本社PMSの包括性」,運用面の特性として本社によるPMSの「インタラクティブな運用」が在外子会社における意思決定に対して統計的に有意な(正の)影響を与えていることが明らかとなった.また,本社PMSの設計面と運用面との交互作用項を検討した結果,「本社PMSの包括性」と「診断的運用」との相互作用が在外子会社における意思決定に対してポジティブな影響を与える一方,「インタラクティブな運用」との相互作用ネガティブな影響を与えることが示された.