管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌
Online ISSN : 2434-0529
Print ISSN : 0918-7863
論文
現場改善効果の類型化―会計的視点からの考察―
柊 紫乃上總 康行
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2022 年 30 巻 1 号 p. 123-140

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抄録

現場改善の目的のひとつは,現場改善活動による工程,工場単位での生産性向上である.従前の各原価計算手法は優れた計算構造や特徴を有するものの,改善効果を網羅的に金額測定できない.そのような課題を解決するために複数の先行研究が試みられ,その一つとして現場改善会計論(GKC)が提唱されてきた.GKCでは,「機会損失」の概念を取り入れ,改善活動を評価する計算式が提示された.

本研究では,従来研究をより発展させ,改善効果としての「生産能力増大」を定義し,改善効果を計算できる概念式を提示する.さらに,生産能力増大の活用方法に注目して,改善効果の測定について計算事例を示す.その上で,改善効果が会計的にどのように現れるかについて類型化する.

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© 2022 日本管理会計学会
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