管理会計学 : ⽇本管理会計学会誌 : 経営管理のための総合雑誌
Online ISSN : 2434-0529
Print ISSN : 0918-7863
特別講演
DDP仮説指向計画法の意義
小川 康
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2022 年 30 巻 2 号 p. 75-85

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抄録

DDP(Discovery-Driven Planning)は,不確実な事業から高いリターンを得ることを目的とする経営管理手法である.予測の根拠は外れる,という現実的な問題を解決するために,DDPは企業内部・外部の変化に迅速に対応する組織プロセスの運用を支援する.企業におけるDDP運用の要点は,企画・管理部門と事業部門が質問と説明を反復・継続することにある.

経営管理の基礎である予実管理には,「両利きの経営」や「イノベーションのジレンマ」で指摘されている合理的な短期志向をもたらす側面がある.この問題に対して,DDPを活用した予測管理を重視して企業のリスク対応力を強化する意義について考える.また,DDPの普及を目的とした取り組みをご紹介し,経営理論の普及に取り組む方々のご参考になることを願う.

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© 2022 日本管理会計学会
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