人体科学
Online ISSN : 2424-2314
Print ISSN : 0918-2489
総説
初期イギリス福祉国家におけるキリスト教社会主義
―R・H・トーニーを中心として
林 昌子
著者情報
ジャーナル フリー

2023 年 32 巻 1 号 p. 1-10

詳細
抄録

戦間期、R・H・トーニーは福祉社会実現に向けて中心的役割を果たした一人である。彼は社会が世俗化に向かうことを理解し、それに適合する社会思想の構築を試みた。20世紀後半には福祉国家の限界が唱えられるとともに、その現代化が模索された。ネオリベラリズムが限界を迎えようとしている今、トーニーの社会思想への注目が、再び高まってきている。本研究はイギリス福祉国家の成立を支えた理念に焦点を当て、キリスト教社会主義がその土台としての役割を果たしてきたことを示す。

著者関連情報
© 人体科学会
前の記事 次の記事
feedback
Top