抄録
70年代以降行われていた広域商業診断,産地診断,地域商業近代化計画などの地域診断においては,地域の構造を把握することが主眼,活動の結果・アウトプットを主な対象,地域計画・地域政策のためのものであり,ガバメントのためにという役割が大きかった。80年代以降,政府の信頼の低下などからガバナンスのあり方の見直しがすすめられ,業績主義,顧客主義という企業経営手法の導入などが進められてきた。このような中,多様な主体による地域運営・地域マネジメントに向けた活動が行われる地域経営の時代における診断は,①地域生活者,②地域経営活動,③成果,④多様な主体へのフィードバックという視点が必要である。