抄録
2005年6月に介護保険制度の見直しが図られ,介護保険制度は「介護予防重視型システム」へと転換された。そして,その担い手として「地域包括支援センター」が創設された。地域包括支援センターは地域住民の保健医療の向上および福祉の増進を包括的に支援することを期待され,地域における包括的・継続的なケア体制の構築を求められている。しかし,その取り組みには地域(センター)間で差があると指摘されている。本研究では,その要因として,要支援者を対象とするケアマネジメント業務が他の業務を圧迫しているとの仮説から,業務実施体制に着目し,ケアマネジメント業務の業務時間・業務件数について分析・考察を行う。さらに,今後のケアマネジメント業務実施体制について提言する。