2013 年 13 巻 p. 50-56
本稿の目的は,対日オフショア開発受注のベトナム人ソフトウェア技術者が発注先である日本の仕事のやり方に対してどのような考えを持っているのか,また現在の仕事に対してどの程度の満足を持っているのかを明らかにすることである。研究手法として,ベトナム最大手のIT企業であるFPTにおける対日オフショア開発受注ソフトウェア技術者と対米オフショア開発受注ソフトウェア技術者に質問紙調査を行い,仕事のやり方に関する意識比較を行った。その結果,対日オフショア開発受注ソフトウェア技術者のほうが対米オフショア開発受注ソフトウェア技術者よりも品質の要求,仕様変更,納期の厳守,プロジェクトの進め方に無理があると考えていることが明らかになった。