2019 年 19 巻 p. 106-112
本研究では,有限な大学資源のなかで,大学の目的達成を支援するIRシステムの導入にワーク・デザイン法を用いることを提案した。名古屋工業大学を事例に,IRの目的を明らかにし,その目的を果たせる理想のIRシステムを設計した。さらに,実現可能なIRシステムとして「収集したデータから算出した指標値と設定した評価基準を比較評価して,問題の有無を明らかにするIRシステム」を検討した。また,本研究では具体的に,大学教育のシステム分析を行い,大学のアウトプットに影響する箇所を明らかにするとともに,ディプロマ・ポリシーに基づいたIR指標の導入を検討した。