日本油化学会誌
Online ISSN : 1884-1996
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界面活性剤のHLBと自己組織体形成
國枝 博信荒牧 賢治
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2000 年 49 巻 10 号 p. 1123-1130,1298

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抄録
水/ポリオキシエチレン型非イオン界面活性剤系において一定温度でポリオキシエチレン (EO) 鎖の重合度を減少させると正の曲率から負の曲率を持つ自己組織体への相転移が観察される。自己組織体の界面における分子専有面積もEO鎖長が短くなることにより減少する。この相転移機構を修正パッキングパラメータ理論により考察した。界面膜の曲率変化は油の種類によって異なり, これは油分子の界面膜へのpenetration効果, 自己組織体内部へのswelling効果によるものである。また両者の効果によって油が多量に含まれた系においては相挙動が単純化され, HLB温度 (PIT) が現れる。
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