日本経営診断学会論集
Online ISSN : 1882-4544
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イチゴ品種の知財マネジメントに関する一考察
櫻谷 満一
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2019 年 19 巻 p. 57-63

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抄録

日本産の高品質なイチゴに対する海外での需要の高まりから「章姫」,「レッドパール」等のイチゴ品種が海外に流出して日本に逆輸入されるといった問題や,流出先において栽培されたイチゴが他国に輸出され,海外市場において日本産のイチゴと競合するといった問題が発生している。本稿では,イチゴ品種「栃木i27号」,「よつぼし」を事例として,知的財産としてのイチゴ品種の「保護」と「活用」について検討した。その結果,「栃木i27号」は商標権による「保護」に,「よつぼし」は民間企業と連携した育成者権による「保護」と「活用」に特徴があることを明らかにした。そして,日本産の農産物として特に海外でも人気の高いイチゴ品種は,品種育成の段階から海外も含めた育成者権や商標権の出願,ライセンス等の戦略的な知財マネジメントを検討しておく必要があることを指摘した。

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