2021 年 21 巻 p. 93-99
本論は,「マーケティング・ミックス(marketing mix)研究」の深耕を意図している。分析にあたり,マーケティング・ミックスにかかわる既存研究の成果,なかでもMcCarthy(1960)による“4Ps”を踏まえ,その説を補足するためにマーケティング・ミックス構想時の起点となる理念の存在を仮説として設定する。調査に基づき,マーケティング・ミックス構想時の起点となる理念の存在を確認したうえで,その起点となる理念との関連性から資源配分との関連性を分析する。そのうえで,“4Ps”の現代的意義,発展的使用方法の可能性,経営診断における着眼点に対する若干の含意の提示を試みる。