抄録
指定管理者制度は,地域中小企業において新たな事業分野を確立する経営革新の可能性を秘めていると考える。本研究では3つの仮説のもと,中小企業が既存事業と類似性のない分野へ進出した実例を基に,検証と考察を行った。その結果,行政介入による民間参入促進の"しかけ"が重要であることを確認した。指定管理者制度を活用し経営革新の取り組みをめざすためには(1)場の創造が重要となり(2)複数の関係体を形成しノウハウの補完とリスク低減を図ることで(3)知識創造による新価値を創出し(4)経営革新へつなげる循環プロセスが重要であることを論じる。