抄録
リレーションシップ・バンキングの恒久化における中小企業の資金調達について、サービス・マーケティングの考え方を資金調達に応用し、中小企業がいかに金融機関に対して情報を提供すべきかについてコミュニケーション理論をもとに理論構築を試みたものである。コミュニケーションは、将来のキャッシュフロー・返済原資が明らかな借入について行われる説得的コミュニケーションと、将来キャッシュフローが明確ではない借入について行われる共有のリアリティに別れるとする。主として本論文では、前者(将来のキャッシュフロー・返済原資が明らかな借入)について、消費者行動モデル(包括的意思決定モデル)をベースに理論的枠組みを検討する。