2010 年 9 巻 p. 158-163
環境負荷の削減が企業や国民に対し強く求められている中で,運輸部門における環境負荷削減は立ち遅れている。この背景には利用者の利便性のみを追求した輸送システムの定着があり,輸送による環境負荷を利用者が把握困難な現状においては,これを脱却することは難しいといえる。そこで本研究では低環境負荷型のサービスの一例としてモーダルシフトを対象とし,その環境負荷の可視化とトラック輸送との比較を行った。そして,可視化された情報を利用者のサービス選択に結びつける手法と,モーダルシフトを基盤とした輸送サービスビジネスモデルを構築し,現状の輸送サービスが抱える各種問題の改善に向けた課題と問題点について検討を行う。