音楽表現学
Online ISSN : 2435-1067
Print ISSN : 1348-9038
ドビュッシーとジャワのガムラン
象徴主義の視点からその関係を読み解く
安田 香
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2007 年 5 巻 p. 45-54

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抄録

 ドビュッシーは 1889 年パリ万博でガムランの生演奏に触れ、強い関心を抱いた。彼は先ず、演奏されたある印象的フレーズを用いて 3 作品を書く(これらの作品の一部は、後日作曲者自身の反省の対象になった)。次いで、ガムラン的音組織、 音色、低音打楽器の特性、ヘテロフォニーなどを諸作品に取り入れ、ついにピアノ独奏曲「パゴダ」Pagodes(『版画』Estamp 第 1 曲)にそれらを結集させる。以降、ガムランから学んだ技法は、次第にドビュッシー独自の語法になっていく。本稿は、上述の過程を、作曲家が創作を展開した当時の芸術思潮に照らし論考する試みである。

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© 2007 日本音楽表現学会
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