日本教育工学雑誌
Online ISSN : 2432-6038
Print ISSN : 0385-5236
プログラミング実施過程を記録するためのデータ収集システム
櫻井 桂一三輪 和久岡田 稔熊谷 毅
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1996 年 20 巻 2 号 p. 123-132

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抄録

本研究では,CAD (Computer Aided Design)及びエキスパートシステムを組み込んだ設計活動を主とした学習を支援する高度マルチメディアシステムの構築が目的とされる.教育的理念からみると,状況的学習と知識の構成主義に基づいている.そこでは,ある種の役割を持つ学習者は,その状況的環境の下で自己主体の問題解決を遂行しながら知識を構成する.具体的な課題として,学習者は汚染されたまちを回復させるために,“市長”という役割を演じて,汚れたまちを再建するという状況が設定される.この状況の中で,学習者が既有の知識を利用し,問題解決を通じて新たな知識を習得するように,展開が図られる.課題領域として“環境問題”を取り上げたが,これは環境教育や生活科といった科目や教育単元に対応するものである。さらに,本システムを利用してグループ学習形式の教育実践を試みた.その方法論と本システムの評価についても考察されている.

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© 1996 日本教育工学会
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