日本教育工学雑誌
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一般教育としての情報処理教育の一方法
笠原 輝久長田 博泰
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1981 年 6 巻 1 号 p. 19-30

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抄録

多人数を対象とした一般教育としての情報処理教育の一方法を提案し,実際例によって,これが有効な方法であることを示す.具体例は,北海道大学において約500名の教養課程学生を対象に実施した情報処理教育である.この教育は講義とコンピュータ実習の両者から成り,その特徴は,1)講義は多人数教育方式で行なうが,実習は小グループ編成集中方式で行なう.2)特定のプログラム言語については講義では扱わない.3)プログラム言語の習得はVTRによる自学自習方式をとる等である.とくに,この教育の実習を支える基幹として独自のシステムを設計した. このシステムの特徴は,種々の教育情報を収集,管理するという統計機能にとどまらず, これらの統計データおよび外から与える情報によって実習に関する動作を制御するところにある.その概要と利用法を紹介し,実際のデータをもとに教育効果を分析することにより,上述の方法が有効な方法であることを譲論する.

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© 1981 日本教育工学会
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