順天堂醫事雑誌
Online ISSN : 2188-2126
Print ISSN : 2187-9737
ISSN-L : 2187-9737
原著
日本の大都市圏におけるこころの健康に関する疫学調査研究
-WHO「世界精神保健プロジェクト」-
坂上 祐樹土屋 政雄堀口 逸子岩田 昇竹島 正川上 憲人
著者情報
ジャーナル フリー

2013 年 59 巻 4 号 p. 347-352

詳細
抄録
目的: 世界保健機構 (WHO) による世界精神保健プロジェクト (World Mental Health;WMH) の一環として, 国内11地域で行われた精神疾患を含むこころの健康問題に関する疫学調査のうち, 神奈川県Y市で実施した調査の結果をもとに, わが国の大都市圏における精神保健の実態を明らかにする. 対象・方法: 対象はY市I区在住の20歳以上の男女1,010名で, 調査は調査員と対象者の1対1の面接調査とし, WMH調査票PC (CAPI) を使用した. 調査期間は平成17年11月より18年6月である. 結果: 有効回答数は377名 (回答率は40.9%) であった. 精神障害の生涯有病率は男女ともに約40%, 12ヵ月有病率は女性が男性の2倍であった. 年齢層別では20歳代が最も高かった. 障害個別にみると, 気分障害では大うつ病性障害の割合が最も高かった. 自殺関連行動は男女ともにみられた. これまでにこころの健康に関して精神科医に受診・相談した者は約4%であった. 考察・結論: 結果については, これまでの国内外の研究結果と同じような傾向であった. また, 大都市圏においても, 精神科医と精神科医以外の医師を受診した者の割合に大きな差はなく, 医療面からの対応では精神科医以外の医師の役割の重要性が示された.
著者関連情報
© 2013 順天堂医学会
前の記事 次の記事
feedback
Top