Journal of Mammalian Ova Research
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培養したウシの卵子と初期胚におけるヒドロキシステロイド脱水素酵素の組織化学的研究
新村 末雄松本 浩道菅原 七郎
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1995 年 12 巻 1 号 p. 29-34

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抄録
ウシの卵胞卵子を体外で成熟させた未受精卵子と,これを体外で受精させた後培養して発生させた1細胞期の卵子から拡張胚盤胞期までの初期胚について,各種ヒドロキシステロイド脱水素酵素(HSD) の活性を組織化学的に検出し,ステロイド代謝を検討した.Δ5-3β-HSD(基質 dehydroepiandrosterone,pregnenolone),17β-HSD(基質estradiol-17β,testosterone),20α-HSD(基質20α-hydroxyprogesterone)および20β-HSD(基質20β-hydroxyprogesterone)の活性は,観察したすべての時期の卵子と胚で中等度ないし強度に認められた.一方,Δ5-3β-HSD(基質17α-hydroxypregnenolone)活性は,1細胞期から4細胞期までの卵子と胚にはみられなかったが,8細胞期から胚盤胞期の胚に認められた.これらのことから,培養したウシの卵子と初期胚は常にprogesterone,20α-hydroxyprogesterone ,20β-hydroxyprogesterone のようなprogestin,およびestrogenとandrogenの代謝能を有しているとともに,8細胞期から胚盤胞期の胚には17α-hydroxyprogesterone の代謝能もあることが推察された.
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© 1995 日本卵子学会
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