Journal of Mammalian Ova Research
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体外作出牛胚のバイオプシーミ2分割後の生存性とPCRによる性判別
板垣 佳明木村 直子山中 昌哉宗田 吉広須藤 鎮世
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1996 年 13 巻 1 号 p. 48-51

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抄録

性判別をした胚からの双仔作出を目的として,牛胚の胚操作と性判別のための方法を体外作出胚とPCRを用いて検討した.高品質の拡張胚盤胞をバイオプシーによって栄養外胚葉の約10%を採取した後,さらに均等に2分割した.これらのバイオプシーミ2分割胚の胚操作後48時間の生存性と構成細胞数を2分割のみの胚と比較した.生存率においてバイオプシーミ2分割胚(80.7%)と2分割のみの胚(87.0%)との間に差はなかった.バイオプシーミ2分割胚の平均構成細胞数(70.00±18.84)は2分割のみの胚(77.50±20.82)よりもやや低かったが有意な差ではなかった.採取したサンプルと片方のバイオプシーミ2分割胚の性はPCRによって決定した.生存した48個のバイオプシーミ2分割胚の性とサンプルによる性は一致し(96.0%),雄27,雌21であった.

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© 1996 日本卵子学会
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