Journal of Mammalian Ova Research
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原著論文
卵管環境下で培養されたマウス胚におけるE-カドヘリンの局在
南 直治郎今井 裕
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2001 年 18 巻 1 号 p. 14-19

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抄録
一般にマウス1細胞期胚を体外培養すると2細胞期でその後の発生を停止することが知られているが,卵管組織と共培養すると正常に胚盤胞期にまで発生する.しかしながら,卵管組織と共培養した場合は4細胞期における割球の扁平化が観察され,コンパクション様の形態を示すことが報告されている.そこで本研究では,ノコダゾール処理により発生を同期化した2細胞期胚を卵管環境下あるいはリン酸無添加培地で培養し,4細胞期胚に発生した胚を用いて,コンパクションに関わる物質であるE-カドヘリンの局在について検討した.その結果,卵管環境下で培養した4細胞期胚においてE-カドヘリンが細胞接着面に局在していることが観察され,卵管環境下で発生した4細胞期における割球の扁平化にはE-カドヘリンが関与していることが明らかとなった.
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© 2001 日本卵子学会
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