Journal of Mammalian Ova Research
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Print ISSN : 1341-7738
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原著
クエン酸クロミフェンまたはクエン酸クロミフェン+hMG採卵周期におけるhCG投与と酢酸ブセレリン投与の治療成績の比較
吉村 由香理後藤 栄橋本 洋美泉 陽子笠原 優子江口 素子小森 江利子水田 真平古橋 孝祐藤澤 弘子田中 里美渡部 純江松永 雅美姫野 清子棚田 省三苔口 昭次塩谷 雅英
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2007 年 24 巻 2 号 p. 61-64

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抄録

クエン酸クロミフェン(CC)単独又はCCとhMGを併用して卵巣刺激を施行した体外受精又は顕微授精の周期において,採卵前のhCG投与と酢酸ブセレリン投与による内因性LHサージの誘起とでは成績に差があるか後方視的に検討を行った.hCG投与をした89周期(hCG群)と酢酸ブセレリン投与をした73周期(ブセレリン群)において,穿刺卵胞当たりの卵子回収率はそれぞれ63.2%,59.1%,ICSI施行時のMetaphase?U卵の割合は71.3%,74.3%,ICSI受精率80.6%,78.8%,IVF受精率67.6%,78.4%,分割期良好胚率58.6%,64.6%,胚盤胞到達率66.7%,50.0%で両群間に有意差はなかった.新鮮胚移植周期の妊娠率はhCG群で12.5%,ブセレリン群で8.3%であり有意差は認めなかった.CC周期において酢酸ブセレリンはhCGの代用となりうる事が示唆された.

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© 2007 日本卵子学会
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