Journal of Mammalian Ova Research
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原著
経膣超音波検査と血清estradiol測定による卵胞評価が自然周期人工授精の妊娠率を改善するかどうかの検討
山下 直樹藤野 祐司横山 綾子本田 真弓宮田 幸子森 美紀関口 由佳法喜 めぐみ
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2007 年 24 巻 2 号 p. 57-60

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抄録

この研究の目的は,経膣超音波検査と血清estradiol(E2)測定による卵胞評価が自然周期人工授精(IUI)の妊娠率を改善するかどうかを検討することである.135症例311周期に対して,自然周期予定排卵日2日前に超音波検査を施行し,卵胞径が17-18 mmを越えている時は2日後に,15 mm前後の時は3日後にIUIを施行した(A群).一方,131症例308周期に対しては,自然周期月経3日目に超音波検査と血清E 2測定を行いbaseline ovarian cystを除外し,卵胞径が18 mmかつ血清E2が300 pg/mlを越えた時,その2日後にIUIを行った.さらにIUI翌日に超音波検査で排卵を確認した(B群).その結果,A群,B群の対周期妊娠率は5.1%,10.4%でB群で有意に高い妊娠率を認めた(P=0.05).この結果,経膣超音波検査と血清E2測定による卵胞評価はIUIの妊娠率を改善することが示唆された.

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© 2007 日本卵子学会
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