Journal of Mammalian Ova Research
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原著
自然排卵周期での凍結融解胚移植における黄体期の治療別妊娠成績の検討
田中 里美後藤 栄橋本 洋美泉 陽子松永 雅美苔口 昭次塩谷 雅英
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2008 年 25 巻 2 号 p. 111-116

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抄録
自然排卵周期を利用して凍結融解胚移植を行った223周期を対象とし,黄体期のホルモン療法の違いにより妊娠成績に差があるかどうかについて検討を行った.黄体期のホルモン療法として,hCGを投与した40周期をA群,hCG投与に加えプロゲステロン腟座薬を投与した83周期をB群,hCG投与とプロゲステロン腟座薬に加えエストラジオール貼布剤を使用した100周期をC群とした.移植あたりの臨床妊娠率及び着床率は,A群42.5%,28.0%,B群45.8%,30.3%,C群63.0%,44.3%であり,いずれもA群及びB群と比較してC群が有意に高率であった.以上より,自然排卵周期での凍結融解胚移植では黄体期にhCG投与に加えプロゲステロン腟座薬とエストラジオール貼付剤投与を行う事が妊娠率及び着床率を高めるために有用であることが示唆された.
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© 2008 日本卵子学会
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