経営哲学
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特集 現代の日本企業(家)に求められている役割と意義:経営哲学からのアプローチ
変化が常態化する世界で求められる日本企業のダイナミック・ケイパビリティ
菊澤 研宗
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2023 年 19 巻 2 号 p. 39-46

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抄録

現代はネット社会であり、ハブになっている人物・会社・機関を通して、スケールフリーに情報が伝達され、予期せぬ変化がいたるところで発生している。また、行き過ぎた株主資本主義のもとで自然が破壊されてきたため、今日、いたるところで自然災害が発生し、様々な国や地域で、突然、工場が休止している。まさに、今日、変化や不安定が常態する世界が到来している。こうした状況で、これまで米国流をひたすら模倣してきた日本企業はどうあるべきか。まず、変化が常態化する世界で必要な能力がダイナミック・ケイパビリティであることを説明し、次にこのダイナミック・ケイパビリティと日本企業とは相性がいいことを明らかにする。最後に、ダイナミック・ケイパビリティ・ベースの日本企業は来るべきステークホルダー資本主義の代表になるべきだと主張する。

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