2023 年 19 巻 2 号 p. 47-66
国内におけるミクロ的視点からの理念浸透研究は、2000年以降、各研究者の関心のある理論に基づき、展開されてきている。一方で、海外における理念浸透研究のレビューやそれらとの関係性については、十分に検討されてきていない。また、国内の研究においては、能動的モデルの検討が課題とされてきている。
そこで、本研究においては、それらの課題を探求するべく、海外の理念浸透研究の振り返りを行い、国内の研究と比較した。その結果、4つのカテゴリー(アプローチ)が導き出され、それぞれの関係性も確認された。最後にそれらの分析を通じて、明らかとなった2つのパースペクティブを提示し、今後の理念浸透研究の新たな視座を提供する。