MACRO REVIEW
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グローバルな炭酸ガス問題と日本
新田 義孝
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1988 年 1 巻 1 号 p. 35-38

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抄録

グローバルな炭酸ガス問題をわが国としてどう対処すべきか,それにはどんなキーテクノロジーが必要かを述べる。 炭酸ガスの増加は世界的に常識化しており,わが国でも本格的な観測が始まった。毎年グローバルに人間活動が排出するCO2は炭素換算で50億トンで,そのうちの約5%がわが国の分である。 炭酸ガスの排出規制は2,050年頃に予想されるが,それまでに炭酸ガスの増加を抑制させる仕組みをつくっておく必要がある。 炭酸ガス問題の解決に砂漠の緑化,自然保護,海洋牧場,クロレラ生産工場,植物工場などの方法が考えられる。 炭酸ガスを排出源で回収できるキーテクノロジーの発見が期待される。排出源で回収できれば資源問題も一挙に解決する。熱力学的に成立性が難しいこの問題をブレークスルーするキーテクノロジーはないものだろうか。

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