MACRO REVIEW
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国際間協力のあり方
都留 信也
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2000 年 13 巻 2 号 p. 5-10

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抄録
本稿は日本マクロエンジニアリング学会が毎年主催するシンポジウム(本年は早稲田理工総研との共同主催、四日市大学、草炭研究会共催)の「国際環境協力のあり方」の基調講演のレジュメに相当するものである。 まずアジア地域唯一の工業先進国である日本の国際的環境協力のあり方についての所見であるが、技術協力とその活用を実現する社会・経済システムのセットで行うことが望ましい。 このような協力を具体的に企画または試行している実験的例証として代表的な4種の方法の概要を紹介する。それらは(1)貧困と過疎が深刻化している沙漠地域の「沙漠化診断モデル」の実施、(2)石炭依存度の高い中国における「アルカリ土壌改良」実験プロジェクト、(3)生態系の脆弱な地域の「バイオビレッジ建設構想」、(4)黄土高原への適応が期待される「多目的樹種沙棘の生態地理学特性及びそのバイオマス利用」のための多様な研究および実践の国際的機関の設立である。
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© 日本マクロエンジニアリング学会
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