抄録
黄河断流を緩和乃至は阻止する方法を検討した。黄河の水不足問題を解決:することなく、1999年6月に江沢民主席が提言した中国西部大開発を実行することは不可能と見るからである。如何なる産業の開発にとっても、水需要の増加は避けられない。現状のまま西部大開発を押し進めれば、黄河断流距離が伸び、下流域の水不足はますます深刻化する。本論は、上記状態の緩和を計るため4種の増水方法と1種の総合的表面水監視網を提案する。 それらは、1.青蔵高原における主要河川水の地下水化、2.大西線プロジェクトの促進、3.黄河の分水と再合流、4.黄河沿岸緑地帯及び全支流沿岸緑地帯の緑度強化、及び河川状況リアルタイム把握のためのネットワーク構築である。上記目的のため新機構が設立されなければならない。例えば、仮称西部水資源開発供水公社(公司)の設立を提案する。