抄録
自己の発明した技術内容を正しく握把しないと,発明者としての地位も名声も他人のものとなってしまう。そこで,発明者は,自己の発明の把握は当然にできているという迷信を打破し,論を進めた。 とくに,マクロエンジニアリングが目指す画期的な発明については,その発明のポイントがどこにあるかを考える必要があることを論じた。これは,20世紀のマクロエンジニアリングであるコンピュータの発明に関し,実際に生じた事件を例に挙げ,その発明の把握を間違えた原因を考え,どうすればそのような悲劇から避けられるかを追求した。