同一の2量間の相関係数にしても,資料の期間の採り方によって違う値が得られるので,比較的短期間の資料を用いて計算した相関係数の値が,資料期間を順次に変えて行った場合に,どのように変動するかを調べ,力学的考慮によって,その変動がある程度説明できることを示す。また,渦度方程式を線型部と非線型部に分けて,1日,5日,10日の移動平均を施し,各項間の相関係数を調べ1時間変化の項と,線型部の間には,一定の相関々係が見られるが,非線型項との相関は,不明瞭であることが分った。いわゆる相関法によって予報を行う場合に,安定した相関係数が必要なわけであるが,そうでない時にもその内部的性質を明らかにすることによって,相関係数の変動が予報できるわけである。