気象集誌. 第2輯
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夏期成層圏中間圏プラネタリー波動の周期波数分析
廣田 勇
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1975 年 53 巻 1 号 p. 33-44

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抄録
夏期成層圏中間圏における温度と風の大規模変動を気象ロケット及び気象衛星観測資料を用いて解析した.まず,Cape Kennedy(28N,81W)など北半球中低緯度の気象ロケット観測地点における気温と風の垂直時間断面解析から,30km 以高の領域で周期約15日の振動の存在することが知られる.この振動現象を更に詳しく調べるため,1969年と1970年の7月から9月にわたる期間について,気象ロケット観測による気温および風のタイムシリーズデータにパワースペクトル解析を適用した結果,各地点のそれぞれの物理量に関して擾乱のパワーの密度は10~20日の周期帯に集中しており,その最大値は stratopause 付近にあることがわかる.
東西の二地点間における乱れの相関は一般に必ずしも高くはないが,この約15日周期の振動は夏期中間圏東風帯状流中に存在するプラネタリー波動の移動によるものであろうと推測される.
夏期成層圏中に移動性プラネタリー波動の存在することは,1972/1973年の南半球の夏に関して,ITOS-D VTPR及び Nimbus 5 SCR の衛星赤外放射観測資料に基づく調和解析により確認され,波数-振動数(位相速度)間の関係が定量的に求められる.
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© 社団法人 日本気象学会
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