2023 年 22 巻 2 号 p. 11-23
目的:介護老人福祉施設(以下、特養)および介護老人保健施設(以下、老健)において栄養マネジメント強 化加算を算定している施設の特徴を明らかにすることを目的とした。 方法:2021 年9 月に、特養1,928 施設と老健1,126 施設にID コード化した質問票を郵送した。栄養マネジメン ト強化加算「算定あり」施設と「算定無し」施設で統計的な比較を行った。 結果:特養356 施設、老健200 施設を分析対象とした(回収率18.2%)。平均入所者数は特養、老健ともに「算 定あり」施設で少なかった。常勤管理栄養士が2 名以上いる特養の割合は、「算定あり」施設40.5% に対し、「算 定無し」施設16.7%(P<0.001)であり、同様に老健では「算定あり」施設56.0% に対し、「算定無し」施設 11.1%(P<0.001)であった。経口維持加算Ⅰ(食事の観察)を算定した特養の割合は、「算定あり」施設 57.7%に対し、「算定無し」施設35.3%(P<0.001)であり、同様に老健では「算定あり」施設81.1%に対し、「算 定無し」施設46.5%(P<0.001)であった。 結論:栄養マネジメント強化加算「算定あり」施設の多くは,少なくとも2 名の常勤管理栄養士を配置し,良 好なNCM プロセスを推進していた。