抄録
日本において将来発生する大規模災害に備えるうえで,国際医療チームの受入も検討が求められる。しかし,日本では,国際医療チームの受入計画策定に関する研究が乏しい。このため,本研究は,PCM 手法の応用による国際医療チームの受入計画策定を試みた。PCM 手法の活用により,国際赤十字医療チームの受入に向けて求められる準備事項が抽出された。そして,抽出した準備事項とフィリピンでの国際医療チームの受入事例とを比較検証し,抽出した準備事 項の妥当性を検証した。PCM 手法は国際赤十字を含む国際協力団体において標準的に使用され ている手法であることから,国際医療チームの受入計画を策定するうえで,同手法の応用は有効であると考えられる。