抄録
2024年に発生した能登半島地震について,強震記録の水平加速度の振幅と周期の変化に着目した振幅特性図を用いて,公開されているデータを分析した結果をまとめている。震源付近と震源から離れた金沢平野,富山平野と新潟県内の平野の揺れの特徴をグラフから考察している。対象とした地域では,一定の加速度レベルになると長周期化して一定時間継続する地盤の液状化の特徴を示す波形が多いことを指摘している。被災地は広大であり,現地で確認した液状化の痕跡は一部の観測点であるが,液状化発生の有無を確認する1 次情報となることを示した。振幅特性図を使って波形の特徴を確認することにより広域的な揺れ特性の即時把握に役立てられると考える。