2017 年 66 巻 6 号 p. 658-668
新型インフルエンザや新感染症のパンデミック時への備えを推進するうえで,新型インフルエンザ等対策特別措置法に基づく対策に関する理解を深め,発生時に的確かつ迅速に対策を実施するためには,訓練の実施が不可欠である.平成27年度から平成28年度にかけて,岐阜県では「新型インフルエンザ発生時対応訓練にかかるファシリテーターズガイド」を用いたワークショップ形式の机上訓練を 4 回開催した.これまで,このファシリテーターズガイドを用いた都道府県での訓練展開事例は本県のみであり,訓練実施の結果,この訓練が病院医師,ICN,地域医師会医師,市町村担当者,保健所担当者等の関係者が特措法,行動計画の理解を深めるとともに,関係者間の相互理解や連携強化のツールとして,有効であることがわかったので報告する.