2021 年 70 巻 1 号 p. 45-53
日本において,高齢者の住まいのあり方が課題となっている.これは,人口減少と少子高齢化,高齢の単身世帯の今後の増加,75歳以上の医療介護需要の増加が見込まれていることを背景にしている.
日本には,介護老人福祉施設,介護型の有料老人ホーム,住宅型の有料老人ホーム,近年増加しているサービス付き高齢者向け住宅といった利用者の状態に応じた住宅がある.サービス付き高齢者向け住宅は,2011年の10月に始まった制度であるが,著しく増加してきているなかで質の評価の必要性が生じている.
本稿では,サービス付き高齢者向け住宅について,居住環境,機能,供給と立地,サービスの質の向上と確保,サービスの利用の適切さ,今後の展望といった観点から整理を行なった.
サービス付き高齢者向け住宅の有する機能について,質の評価が求められる.ストラクチャー,プロセス,アウトカムの視点があるが,どのような入居者にどのようなサービスが必要になって,何が得られれたのかを個人が紐付けされたデータベースを構築した上でアウトカム評価をすることが必要である.